Tag Archives: 政治

11・27、歴史が動いた。

す・すごいな・・・橋下さん・・・
私、日本の政治は全く追ってなかったのですが、今日全紙でトップニュースを飾るであろう新聞記事よりも、見るべきはこの当選直後の2人のインタビューです、長いけど濃密。
これ見たとき、歴史が動いた音が聞こえた。 民主主義の音がした。
多忙な毎日の中で、普段のニュースは信頼できるメディアの解説記事に頼っていいし、私自身ほとんどマスメディアは見ない。 でも、たまーーに「これはニュースのソースを見るべし」と言う瞬間がある、これはそのひとつだと思う。

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メグとカーリー再び!

遅ればせながらJMM(Japan Mail Media)『個人ジャーナリストの時代』にてご紹介)の冷泉さんのレポート「IT長者女性軍団はティーパーティーの勢いを止めるか?」を読んで驚きました。
カリフォルニアの共和党上院議員候補にカーリー・フィオリーナ(元HP社CEO)が、同じくカリフォルニアの共和党知事候補にメグ・ウィットマン(元eBay CEO)が出馬しているらしい、そして両者ともかなりの有力候補らしい。
カーリー・フィオリーナといえばFortune誌が発表する「ビジネス界最強の女性」に6年連続で選出され同時にバッシングも受け、壮絶な退陣劇も記憶に新しい。
メグ・ウィットマンはCEO就任当時に社員30人だったeBayを巨大企業に導いた辣腕が有名。
2人の選挙キャンペーンwebsite(↓)
Carly Fiorina for California
Meg Whitman for Governor of California
「なぜに共和党?」という疑問はNewsweekの冷泉さんのコラム『中間選挙の注目は共和党の女性候補たち』を参照。
go_meg.jpg

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早すぎた自由民主主義の勝利宣言(?)

シンガポールに住んで一番価値観が変わったこと、それは「アメリカが掲げる自由・民主主義が本当に全人類に取ってベストな政治形態なのか?」ということ。
私自身は自由な世界がよくてイギリスに引っ越してきたのですが、個人の好みはさておき、ベルリンの壁崩壊と共に共産主義イデオロギーが敗北したと欧米型自由民主主義が高らかに勝利宣言をしたのが20年前、「独裁制のイラクを民主国家にする」というよくわからない大義名分のもと(誰か頼んだっけ?)ブッシュがイラク侵攻し勝利宣言をしたのが7年前、当たり前だと思っていた民主主義ですが、シンガポールで「民主主義というイデオロギーの勝利宣言ってちょっと早すぎたのでは?」という疑問が芽生えました。
The Economistでちょうどその内容に合った記事が出ていたので紹介します。
The Economist : Crying for freedom
この記事自体は米国の人権組織「フリーダムハウス」が毎年行っている各国・地域の自由度を評価した報告書で世界で自由と人権が4年連続後退しているとした現状を分析したもので秀逸の記事、お勧め。
Freedom House : Freedom in the World 2010 Survey Release
記事ではもっぱら中国の経済的躍進をきっかけに「民主主義なくして経済発展は可能なのでは?」という希望をイラン、キューバ、アフリカなどの独裁者が抱いているとして民主主義の衰退が懸念されていますが、シンガポールも民主主義のない経済発展(世界の例外)としてさらっと何度か出てきます。

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イギリス人医師の見たシンガポール

最近、ロンドンからシンガポールに引っ越してきた夫の同僚D(フランス人)と彼の奥さんA(イギリス人医師)とよく一緒に食事をするのですが(こちらにも登場)、医師であるAが見るシンガポールが、私たちが普段の生活で見るシンガポールと全く異なっていて毎回非常に興味深い話が聞けます。
私はブログでシンガポールのことをいろいろ書いてますが、日常生活では一部分しか見れていないと思います。
それもそのはず、職場にシンガポール人はいないし(これは少規模のプロフェッショナル・ファームに共通するが、シンガポール人は大企業志向が非常に強いので、小規模ファームが能力主義で採用すると外国人ばかりになる)、友人のシンガポール人はこういう人たちが多いし、規制が強くてつまんないから地元メディアは読まないし見ないし(→『メディア規制の影響』)。
私たちの環境の性質上、民間のビジネス目線でシンガポールを見て気づくことは多いのですが(*1)、Aのように医師として貧困層のシンガポール人を診ていて気づくことには全く気づきません。
*1・・・私は、1人あたりGDP上はアジア一になったシンガポールが(GDPが完璧な指標ではないことは百も承知の上で、→『「幸福度」をGDP算出に』)今後も成長を続ける上で一番障害となるのが、「多国籍企業に雇用されやすい人材」をつくるという国の教育政策ではないかと思っています(こちらこちら参照)。 これって他国でもマネできる陳腐化しやすいモデルでは?
ところが、Aが見るシンガポールは「福祉のない国での貧困」です。

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激動イランを生きたロックな女の子の物語 – ペルセポリス

京都というのはとにかく学生が多い街だったけど、クラシックな純喫茶、客が入っているのか心配になる映画館などサブカルチャーで溢れた街でもありました。 京大は私がいた頃はまだ度々角マル派と中核派(左翼の各派)がバリケード張ったり、拡声器を持って授業妨害に来ていたりしてアングラな雰囲気が充満していました(さすがにもうなくなった?)。
アングラとは程遠い私ですが、そんな京都の雰囲気に毒されたのかミニシアター系映画だけは大好きでよくひとりで見に行ってました。 勢いあまって、インディペンデント系映画配給会社に就職内定もらったくらいです。 みなみ会館などミニシアターや関西日仏学館・イタリア会館など文化機関が充実していて本当に文化の都だったなー 懐かしい・・・
ところが、以前も『都市の文化度』というエントリーで愚痴った気がしますが、シンガポールはエッジー、アングラ、キッチュ、スタイリッシュあたりの形容詞とは無縁の国で、ミニシアター系映画の公開はほとんどありません・・・
persepolis.jpgが、こういうときに頼りになるのが、フランス政府の公的文化機関であるアリアンス・フランセーズ(alliance francaise)。 当然フランスものに限られてしまいますが、常時質の高いイベントが開催されており、世界へフランス文化を普及させようとするその熱意には感服。
・・・と、前置きが長くなりましたが、2007年カンヌで審査員賞受賞、2008年アカデミーで外国語映画賞にノミネートされた『ペルセポリス』をアリアンス・フランセーズで観てきました(みなさん、とっくにご覧になったかもしれませんが)。

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日本の選挙 – 世界の反応

民主党の圧勝から1週間。 同僚、クライアント、友達、etc. 会う人、会う人から感想と解説を求められます。
なんだ・・・ジャパン・パッシングとか言われてるけど、みんなめちゃくちゃ関心持ってるじゃん・・・日本に・・・
japan_election.jpgthe economistの表紙が富士山が噴火する絵になっていたように、世界中のメディアも大注目していた今回の選挙。 私がやらなくてもどっかにまとめられている気もしますが、普段よく読む活字メディアの反応をまとめておきます。
まずはお馴染みThe Economist(JB Pressに訳が載ってました)。 
The Economist : Japan’s election – The vote that changed Japan
JB Press : 日本の総選挙 – 日本を変えた票決
10年以上前に”Japan’s amazing ability to disappoint.”(私たちをがっかりさせる日本という国の驚くべき能力)と日本を皮肉たっぷりに形容して以来、去年もJAPAiNという特集で日本の停滞の元凶は政治家だと痛烈に批判(この記事はThe Economistのサイトではログインしないと見られなくなってしまったので、日本語サマリーはこちら)。

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「正しいこと」がひとつの国、たくさんある国

いつも楽しみな渡辺千賀さんの『はたらけシリコンバレー』というコラム。
カリフォルニアのロースクールで弁護士資格を取った方の『行きたいところに行ける人生』コラムの以下の箇所に目が留まりました。

アメリカのロースクールで得られるのは、「弁護士のように考える」思考方法だ。 日本では「正しいことがまずありきで、それを間違った人が『悪い』」 という考えが強いが、アメリカの法学では 「両方正しい。どこで折り合いを付けるか」 という考え方をする。 「正しいこと」が一つしかない国と、沢山ある国の違いだ。

「みんなそれぞれに正しいんだ」 とわかるようになるのが、弁護士のように考えること。 そして、その思考訓練を受けるのがロースクールなのだ。

深いですねー・・・この箇所。 以前書いた『’different’と’wrong’』にも通じるような。
私は法学の素養は全くありませんが(仕事で必要な契約書は書けます)、常々アメリカの政治家になぜこんなに弁護士出身者が多いのか?というのが疑問でした。
現政権はオバマがハーバードロースクール、国務長官ヒラリーがエール、その他弁護士出身者がぞろぞろ。
politicians_occupation.gif以前、こちらのエントリーで国のトップのバックグラウンドが国によって大きく違うと書きましたが(右表参照)、アメリカは圧倒的に法曹界出身者が多いのです(単に弁護士の数が多いからだという人がいるが、絶対にそれだけではないと思う)。
言葉も肌の色も違う人たちをまとめるには「言葉の力」が必要で、弁護士は鍛えられているからだと思っていましたが、この「両方正しい。どこで折り合いを付けるか」という思考回路そのものが政治家の資質として必要とされているかな、とちょっと納得。

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アメリカ人記者解放と「悪の枢軸」

クリントン元大統領が北朝鮮を電撃訪問し、拘束されていた女性記者2人を無事に連れ戻しました。
(解放された記者がロサンゼルス空港で家族と再会したときの様子→BBC : Freed reporters reunited with loved ones
解放された記者による喜びの会見→BBC : Freed journalist’s ‘surprise’ at release
何っていうか・・・アメリカって過去の大統領の使い方がめちゃくちゃ上手くないですか?
現在政府の要職にはついていないので米政府の対北朝鮮政策とは建前上は一線を画すことができる(ホワイトハウスは「人道的見地から私人が行うこと」との説明であった)、それなのに元大統領であり現国務長官の夫(当の現国務長官ヒラリーは、アフリカ外遊中で昨日は夫婦揃ってBBCヘッドラインを飾ってました。 すごいスーパーカップル・・・ 2人は家でどんな会話をしているのだろうか・・・?)。
私は政治や外交には詳しくないですが、クリントン政権時代にカーター元大統領が訪朝したことを彷彿とさせます(その成果もあり、後にカーター元大統領はノーベル平和賞を受賞)。
クリントン政権時代のゴア元副大統領もホットな地球環境問題に取り組んでおり、『不都合な真実』以降、副大統領時代よりも有名であり好かれているのでは?(こちらは「使われている」というより、ライフワークとして取り組んでいるのだと思いますが)
なんか次から次へと役者が豊富に揃ってるなー、という印象。
これからもクリントン元大統領は「人道的ミッション」に頻繁に登場するんだろうな、これ以上のhigh profileな役者はいないもの。

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ロシア – 警察と司法の闇

少し前の話ですが、チェチェンの人権活動家Natalia Estemirovaさんが拉致された上、殺害されました。
毎日.jp:ロシア:チェチェン人の女性人権活動家殺害される
The Economist : War and peace through the bravest eyes
彼女は2006年にモスクワで殺されたジャーナリストAnna Politkovskayaさんや5ヵ月前にモスクワで殺された人権弁護士Stanislav Markelovさんとも一緒に活動していたそうです。
すさまじいなー、気に入らない人は全員殺しちゃうのか・・・
警察は今回の犯人捜索を大規模に進めているそうですが、まともに犯人が捕まって法の裁きを受けることはないでしょう、残念ながら。 2006年のAnna Politkovskayaさん殺害事件の裁判でも何も真相究明されてないままですし。
Guardian : Anna Politkovskaya suspects found not guilty
Guardian:Russian supreme court orders retrial in Anna Politkovskaya murder case
私は2004年12月から2005年9月まで仕事でモスクワに住んでいました。 これまで自分の希望ではなく(会社の長期出張で)いろいろな場所に住みましたが、いつも初めはなるべくその国のいいところを見つけようとします。 なぜなら、
1. 嫌いな場所に住むというのは本当に辛いことなので嫌いだと思ってしまうと自分が辛くなる
2. 嫌いだというのは表情や態度に出てしまうので、現地に溶け込めない
からですが、まあしかし、住んでて身の危険を感じたのはモスクワだけだったかも。
理由は警察の腐敗です。

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ジャカルタのテロに思う

今朝ジャカルタのリッツ・カールトンとJWマリオットで爆弾テロがありました。 JWマリオットは夫の同僚が先週まで出張で泊まっていたホテルで、夫も時々出張で使います。
インドネシアは最近ユドヨノ大統領が選挙で再選を決め、政治が安定してきたのではないかと楽観的な空気が広がっていた矢先の出来事。 こんな形で無茶苦茶にされて一般のインドネシア人はさぞかし悔しいだろうなー 亡くなった方々のご冥福をお祈りします。
政情不安定な国は、選挙前は何が起こるかわからないほど危険な状態になるのです。
私が1月に南インドでのホリデーで行ったアラビア海の宝石、ラクシャディープ諸島(→『”20年前のモルジブ”』)。 ちょうどインド共和国記念日だったこの日、昼間のことしかブログには書いてませんが、夜7:00から開かれる村人たちのお祭りにも招かれたので、出かけようとしたときのこと。
私たちは歌い踊るお祭りだと誘われたのですが、実はインドは選挙を控えており、国民会議派(だったかインド人民党だったか)の政治集会が開かれる予定だったのです。
泊まっていたリゾートのマネージャーに「夜中、何千人のイスラム教徒の村人の中にキミたち外国人2人だけ。 ただでさえ興奮する政治集会、何が起こっても不思議はない。 キミたちは気が狂っているのか?」とものすごい勢いで怒られました。
政治が人々の日常生活に支障を与えるほど混乱する状況、その舞台となる選挙。
無知な外国人である私たちは何もわかっていませんでした。 他人にあんなに怒られたのは久しぶりですが、マネージャーには感謝してます。

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