Tag Archives: 就職氷河期

異端児こそサバイブしなければならない

私の高校時代の友人には大学の博士課程まで進んだ人が多いです。
大学時代の友人は修士か学士卒業の後、民間企業に就職しているのですが、なぜか高校時代の友人がやたらと高学歴です。
私自身はアカデミックとは程遠いのですが、彼ら(彼女たち)とは頻繁に会うのでポスドク(ポストドクターの略、博士課程の後)の就職難は直接聞いて知っていました(以下、関連記事)。
asahi.com : 博士、漂流 国策で急増、狭い就職口
一方で「GoogleのエンジニアはPh.D.(博士号)ばかり」という噂もある中で(→Google日本法人社長が否定しています)、なぜドクターは日本では活かされないの?という疑問もありました。
そんな中、面白いビデオをYouTubeで発見。
“i-modeの父”元NTTドコモの夏野剛さんが「博士のサバイブ法」と題し、Ph.D.交流会なるもので講演されたときのビデオだそう(9つに分かれています、下記はその1)。 夏野さんを知らない人はいないと思いますが、一応経歴はコチラ

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内定取り消しは"known unknown"

日本の景況感が急激に悪化しているとのこと。
新卒学生の内定取り消し、自動車メーカー数千人削減、といったニュースが次々と飛び込んでくるのですが、私は7月以来日本に帰っていないので、肌身で感じられないのですが、実際どうなんでしょう?
私が今まで肌身で感じた最大の不況はやはり拓銀と山一証券が破綻した1997年。 当時、大学4年生だった私は同級生の内定が取り消されるのを見て「エラい時代に就職になってしまったなー」と思ったものです。 かろうじて内定取り消しもされず就職した会社は、その数年後、同業他社と再編合併となりリストラが起ったことは以前書きました
内定を取り消された学生は気の毒だとは思いますが、別に就職できたからといって将来安泰が約束されている訳でもないし、「内定取り消さざるをえないような会社は経営不安なのだから、早めにわかってよかったのでは?」と思ってしまいます(この点は『問題は内定取り消しより新卒偏重では』の記事に極めて同意)。
ところで、新卒学生の内定取り消しにせよ、正社員で人員整理の対象になったにせよ、人件費の変動費化が進むアメリカはもちろんのこと日本でももはや”unknown unknown”ではなく”known unknown”では?
つまり、自分の内定が取り消される、人員整理の対象になる、という将来はその事実が起る直前までは不明(unknown)なのですが、不明である(ありうるかもしれない)ということは既に知っていた(known)では?ということです。

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米金融、未曾有の危機

昨日から今日にかけて米金融業界は米証券4位のリーマン・ブラザーズが破産法適用申請、同3位のメリルリンチがバンカメに救済合併され、保険大手のAIGも資産売却を余儀なくされるという未曾有の出来事が続発しています。
REUTERS:米リーマンHD、連邦破産法第11条の適用を申請
REUTERS:米バンカメがメリル買収を発表、500億ドル相当の株式交換で
投資銀行/証券会社はMBA後の人気就職先なのでそれぞれの会社にもれなく友達がいます。 リーマンとメリルリンチにもそれぞれ1人ずつ仲のいい友人がいるのですが、さすがにこういうときに電話はできないですね。 頃合いを見て様子を聞いてみようと思っています。
日本は1997年に証券4位の山一証券と地銀大手の北海道拓殖銀行が破綻していますが、米国では6ヵ月の間に証券3位から5位までが一斉に破綻・救済合併されるという状況のため衝撃の大きさが知れるというもの。
このニュースを朝からおろおろと見ながら思い出すのは新卒で入った会社のこと。
私は1998年4月に新卒入社という、山一証券に就職内定していた同期が内定を取り消されたのを間近に見ている世代です。 この就職氷河期時代に何を考えていたのか総合商社とマスコミしか受けないという無謀な就職活動の結果(強くお勧めしません、笑)、当時9社あると言われていた総合商社のうち下位にいる商社に就職しました。
その新卒就職先であった商社は不採算部門の売却などを経た後、同じく下位にいた総合商社と経営統合し現在に至ります。

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