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築120年の家を買いました。

築120年(推定年1890年、ヴィクトリア時代)といってもたいしたことありません、『古いほど人気なマイホーム』に書いたとおり、ロンドンの居住用物件の4分の1が第一次世界大戦の前、半分以上が第二次世界大戦の前のものなので、ゴロゴロあるヴィクトリア時代のテラスハウス(日本風に言うと長屋)の1軒で、ずっと住人がいる家なのでそれなりにインフラ(電気・ガス・水道)はあります。 とはいえ、120年ものはいろいろあります。

「イギリスで家を買うのは大変」とはよく聞くのですが、たしかに・・・3ヵ月かかりました(おそらく標準的)。 買い主・売り主ともに弁護士を雇っていろいろ調べるのですが、「土地の権利書に1860年代にジョンさんとチャーリーさん(仮名)が当該土地について契約を交わしたが契約が紛失しているので内容がわかりません、子孫が誰かもわかりません。 ただこの内容不明の権利条件が土地に付与しています」とか「地区の教会が壊れた場合、修復する義務があります」とか訳のわからない事項がボロボロと出てくるのです。

家の中は1890年の建築当時の部分と30年前に増築された部分があるのですが(30年前の増築は”new extension”と呼ばれている、日本だと家の平均寿命は約30年)、どちらもボロい・・・
私の建築インテリアデザイナーとしての初めてのプロジェクトがこの自宅の増改築です。 やっぱりデザイナーになったからには自分でやってみなきゃね。 登録建造物(Listed Building)でも保護地区(Conservation Area)でもない普通の家なので、結構好きなように手を入れられます。 かなり大掛かりな改築になる予定(通りに面する家の外観は変えてはいけないが、家の中や庭側は全面的に改築)。
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