Tag Archives: 勝間和代

ディテールを楽しむビジネス小説『EXIT 売却』

久しぶりに育児本以外の本を読みました(笑)、『EXIT 売却』。 著者から献本御礼。
「勝間和代渾身のMBA小説」という帯がついているそうですが、頂いたのは勝間さんではありません、著者の奈部真さん。 最近、量産されているいわゆるカツマー本ではなく、企業再生やM&Aディールの現場が丁寧に描写されたビジネス系エンタメ本として楽しめるので、先入観を除いてどうぞ〜
面白かったポイントは・・・
1. 弱冠29歳の主人公 小柳亜希子は世界的PE(プライベート・エクイティ)ファンドにヘッドハントされ、そのファンド下で経営再建中のPHS事業者に経営企画部長として成長戦略を率いることを命題に送り込まれるのですが、さまざまな事業ハンディを背負ったPHS事業で取りうる戦略をすべて吟味し、絞り込み、実行に落とし込んでいくプロセスを鮮やかに描いた第2章がとにかく面白い。
数年前にWillcomが通信業界の禁じ手、通話定額プランを始め、英Vodafoneから買収したソフトバンクがホワイトプランでWillcomの音声通話ユーザーを狙い撃ちにしたバトルを覚えている人には、舞台裏を目の前で明かされているようでグイグイ引き込まれます。 著者の奈部真さんがさすが元マッキンゼー、その後もIT企業の事業戦略にいた方なので、ビジネス小説の中でもかなりのリアリティを持って読めます。

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「しがみつかない生き方」ねえ・・・

日本は5連休だったようですが、シンガポールは3連休で、本が3冊読めて満足な週末。
1冊目は精神科医 香山リカさんの『しがみつかない生き方』。 『勝間和代を目指さない』という帯に飛びついた人が多いらしいですが、ちょっと前に読んだ『ぷちナショナリズム症候群』が興味深かったので読んでみました(それにしても、『しがみつかない生き方』が、中で批判していた勝間和代さんの『断る力』の横に平積みされていたのは紀伊国屋シンガポール店が気をきかせたのだろうか?)。
彼女の持論は精神科医という自らの経験に根ざしたものが多く、そのちょっと厭世的な考え方のすべてに賛成できるという訳ではないのですが、昨日書いたイギリス人医師の話もそうであるように、とにかく違うところを見ている人の話は面白い。
個人的にタイムリーだったのが、

同時多発テロと小泉改革以降「人間の狭量化」が進んだ。

として、イラクで人質になった若者を「自己責任」とバッシングする風潮を

寛容さを失い狭い範囲でしか物事を考えられなくなってきている。 自分とは少しでも違う行動をする人たちの心を想像し理解することができなくなっているのではないか?

としている箇所。

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書評の読み方

以前書いたように、だいたい月に10冊、年間120冊を目標に本を読んでいるので、このブログも書評が多くなってしまうのですが、書評を利用している方もいるようなので、書評の読み方で私が気をつけていることをご紹介。
1. 誰が書いた書評なのか?
本を選ぶときにタイトルより装丁よりもまず「誰が書いたのか」を見ることは第一なのですが、書評も「誰が書いたのか」は重要です。 ここを見ずに内容を鵜呑みにすると、全く期待ハズレになりかねません。
具体的には、書評を書く人の経歴(バックグラウンド)と読書歴。
■ 経歴(バックグラウンド)
10年前に読んだ本を、もう一度読み直してみると全く違った感想を持った経験はあるかと思いますが、自分のキャパシティの範囲でしか本の内容を咀嚼・吸収できないので、あまり背伸びしても本の内容に自分がついていけないことがあります。
自分が目標としている人、でもあまり遠すぎない人のお薦めを参考にするのがいいかもしれません。
書いている人の経歴がわからないので、私はAmazonの書評は参考にしません。
■ 読書歴
Amazonの書評でよく見るのが「今まで読んだ本の焼き直しで新鮮味がない」というもの。 ただ、その書評を書いた人は今まで類似の本を何冊も読んだことがあっても(Amazonに書き込むくらいだから普段からよく読んでいるのだろう)、類似の本を読んだことのない人にとっては新鮮かもしれません。
具体的には、私にとってこちらこちらで紹介した『夢に日付を!』『一冊の手帳で夢は必ずかなう』は、読んだ当時、手帳術の本を読むのが新鮮だったので感動しましたが、今後類似の本を読んでも得られるものはあまりないと思います。
似たようなジャンルが自己啓発本。 基本的に似たようなことが書いてあるので、手帳術や自己啓発本は多読するよりも、「自分にはこれだ!」と感じた本の内容を実際に行動に移すことが重要かと。

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Strengths Finderをやってみた

ずいぶん乗り遅れていますが、ちまたで話題になっていたのでStrengths Finderをやってみました。
勝間和代さんお薦めの『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』についている強み分析テストです。
本の中でなかなかショッキングだったのは以下の箇所でした(英語で読んだので意訳です)。

アメリカ人、イギリス人、フランス人、カナダ人、日本人、中国人の老若男女に聞いたところ、みな自分の”強み”ではなく”弱み”に注目していた。
最も”強み”にフォーカスする文化はアメリカで41%が「”強み”が人を伸ばすのに最も役に立つ」と答えた。 最も”強み”にフォーカスしないのが日本と中国で、24%しか「成功への鍵は”強み”にある」と答えなかった。

確かに・・・
小学校の頃から改善点の指摘ばかり具体的に受けて、いいところの指摘はものすごく曖昧だったような・・・(「全体的によくできます」、みたいな)
初め『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』の原書である『Now, Discover Your Strengths』を図書館で借りて来て読んでいたのですが、Strengths Finderは1回しか受けられないので新品でないと意味がないので結局、『Strengths Finder 2.0』というversion 2.0の方を買ってしまいました。

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「内向き」日本を想像する

あまり人のブログに反応したエントリーは書かないのですが、今回はビックリしたので。
ビックリしたのはこちら。
内田樹の研究室 – 「内向き」で何か問題でも?

日本人が「内向き」なのは、要するに「内向きでも飯が食える」からである。(中略)
日本には巨大な国内市場がある。
国内市場限定で製品開発しても、売れればちゃんともとがとれる規模の市場が存在する。

失礼ながら内田さんは存じ上げなかったのですが、今どき識者でこんなこと言う人がいるんですねー?
それとも、私、日本のメディアをネット以外で見ないのでわからないけど、意外とこう信じている人が大半なんだろうか?
このブログを知った池田信夫さんのブログ小飼弾さんのブログでは、もちろん「内向きで飯が食えるわけではない」とあり、私も概ね同意見なので、なぜ「内向きで飯が食えないか」の解説はそちらに譲ります(それにしても内田さんの見解は少子化による国内市場の縮小を完全に無視してますね)。

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会計ブートキャンプ

ついに始まりました! 会計ブートキャンプ!
今日から日経ビジネスオンラインで始まった特集のことです(バナーをクリック↓)。
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去年からNBonlineで会計コラムを書いていらした著者の杉田さんは、私が杉田さんのブログを見つけて押し掛けコメントしたのが馴れ初めです(このブログのリンクにも貼ってあるんだけどわかるかな?)。 サンフランシスコの会計事務所で上司・同僚・部下のアメリカ人をバッタ・バッタと斬るさまを楽しくブログで読んでいたのですが、年末、東京に凱旋帰国されました。
私は前職で企業投資の最前線にいたし、MBAで会計(Accounting)は必修科目だったし・・・なのに、いまいち会計(Accounting)には苦手意識があったのです。
ところが、最近いろんなところで「英語・会計・ITが必須」と言われているように、苦手なままだと本当に目の前の仕事で苦労するんですね(私のように企業投資が仕事なのに財務分析苦手です、ではちょっとお話にならない・・・)

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よし、選挙に行こう。

来週火曜日(11月4日)に迫ったアメリカ大統領選。
夫(オーストラリア人)が完全にハマっています。 ”It’s so entertaining!”だそうな。
毎日、毎日「コリン・パウエルがオバマ支持だよ!」(下記記事)
「アルカイダはマケイン支持だってさ。 ハハハ、マケインにとっては打撃だねー、でもマケインに打撃を与える目的だとすると本当はアルカイダはオバマ支持なのかなー?」(元ネタ不明だが一応、下記参考コラム)
・・・と実にかしましい。
CNN.co.jp : パウエル前国務長官、オバマ氏支持表明
NYTimes.com : The Endorsement from Hell
知らんがな・・・静かに応援してくれ・・・アメリカの選挙権持ってたら絶対投票するんだろうな、この人・・・(もちろん持ってません)
米大統領選が非アメリカ人をもこのように熱中させる理由は、もちろんテレビ、ネットその他メディアを駆使した一大エンターテイメントと化し全世界がリアルタイムで観戦できるからですが、やはり純粋にこれほどまでに今後の4年間(もしくは8年)の世界に影響を与える職種というのも他にないからでしょう。 8年間のブッシュ政権の間に世界も随分変わりましたもんね・・・
全世界の注目を集めているのだからさぞかし投票率も高いことだろう、と思って調べてみたら、「ベトナム戦争時以来の注目度」と言われていた2004年のブッシュ大統領再選時の選挙でも投票率は55.3%でした(Infoplease : National Voter Turnout in Federal Elections : 1960 – 2008)。 ふーん、そんなもんなんだ・・・
なお、オーストラリアでは投票は義務で行かないと罰金なんだそうです(よって、投票率は95%)。 夫はシンガポールに住んでからも、選挙の日はオーストラリア大使館まで投票しに行ってます。

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英語を始めたきっかけ

以前も書いたとおり、私は勝間和代さんが結構好きなのですが、最近の活躍は本当にすごいですね・・・ 特に『勝間和代の日本を変えよう』という本を出版されるあたり、本当に日本を変えようとしているんだな、という決意を感じます。 日本を飛び出してしまった身としては何となく申し訳ない気持ちまでしてくる今日この頃。
大変遅ればせながら、勝間さん出演の情熱大陸をYouTubeで見ました。

その中で印象に残ったのが、「10歳離れた姉が(雇用機会均等法の前で)大変就職に苦労しているのを見て、”手に職をつけなければダメだ”と悟った」というくだり。
やはり、何か強く衝撃を与えるきっかけがあってこそ、ああいう行動に結びつくんだな、と。
私がどうやって英語を勉強したかという話は『TOEIC965点までの英語』に書きましたが、なぜ英語を話せるようになろうと決めた理由は「将来就職に有利だから」ではありません。
私が「英語ぺらぺらになる」と決めたのは8歳なので、さすがにそんなことは考えませんでした。
(次のページからの話は、私が結婚式のいわゆる「花嫁の手紙」(笑)で話そうとしたエピソードですが、長過ぎたので大幅省略したところ、あのような中途半端なエピソードになりました、笑。 結婚式にご出席頂いた皆さま、これがフルバージョンです。)

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MBAはビジネスの共通言語

最近、2人の著名ビジネス本著者がMBAについて同じ趣旨のことを言っているのを読みました。
1人目はもはや時の人となった勝間和代さん。 『ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力』の中で次のような趣旨のことをおっしゃっています。

ビジネス思考力をつけるには最低限の知識をつけたうえで、新しいフレームワークを頭の中で積み上げること。
最低限のフレームワークを手っ取り早く手に入れる方法として、欧米のビジネスの現場で重宝されてきたのがMBA。
MBAは知識を得るところというよりは、思考法を訓練するところ。
コンサルティング会社にはMBAを持っていない人のための研修があり研修日程はわずか3週間。 思考法の訓練はOJTで行うので知識だけであれば3週間で十分。
逆に言うと、必ずしもMBAに通わなくても、OJTのなかで、ビジネス思考力の習得は可能’

もう1人は『ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる』で感銘を受けて以来、ブログをいつもチェックしている梅田望夫さん。
ブログ My Life Between Silicon Valley and Japanウェブブック 「生きるための水が湧くような思考」「精緻なMBAカリキュラム」”自家製”の勧めの中で、

今は、知の言語化がおそろしいスピードで進み、書籍ばかりでなくネット上にさまざまな叡智が無償で溢れかえり(しかも検索でき)、専門家の存在も発見でき、勉強の成果をブログなどで自由に発表できる時代

なので自家製のMBAカリキュラムを作れる、
と提案されています。

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緊急じゃないけど大切なこと – 2

昨日の続き、「緊急じゃないけど大切なこと”スポーツ・エクササイズ”」編です。
これは私ではなく夫のこだわりですが、住居のコンドミニアムはジム付きが条件なんだそうです。 理由は、「外のスポーツジムに入会してもいろいろな理由をつけて行かなくなってしまうけど、コンドについていたら行かない理由が見当たらないので行かざるをえないから」とのこと。
それでも行かない理由は「忙しいから」とか何とかつけられそうですが、「緊急じゃないけど大切なことは、なるべく行動に移す障壁をなくす」という考え方は私と共通してます(実際、週2回くらいはジムのトレッドミルで走ってます)。
さらに、定期的にランニングすることを自分たちに強制するために、8月にシンガポールで行われるマラソン(でも私たちは10kmコース)に参加登録しました。

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