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モノが溢れる日本の家(?)

ロンドンのイーストにあるThe Geffrye – Museum of the Homeという美術館でAt Home in Japan – Beyond the Minimal Houseという日本の一般家庭の家の中を再現した特別展が開かれていたので見に行ってきました。
オックスフォード大学の民俗学教授が、1年間に渡り関西(神戸・京都・奈良・大阪)の一般家庭を訪れてリサーチした結果をまとめ展示したもので、五感で体験できるようになっており、一般のイギリス人が熱心に見ていました。
この特別展の紹介文冒頭に、

In the West the Japanese house has reached iconic status in its architecture, decoration and style. However, is this neat, carefully constructed version of Japanese life in fact a myth?
欧米では、日本の家の建築・装飾・スタイルはアイコンにまで達したが、その整然と綿密に構成された日本式の生活というのは、実のところは神話なの?

とありますが(副題も”Beyond the Minimal House”となっています)、彼のイギリス的婉曲話法(→『Very interesting = I don’t agree.』)を解釈すると、

日本の家ってもんのすごーーーーくモノが多い

ということを言いたかったようでした(笑)。
こんな写真と共に、家具・小物などで日本の家が再現されていました(写真はこちらより拝借)。

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Englishman in New York

今年の夏はとても天気がよかったのでピクニックなど戸外で過ごすことが多かったのですが(→『Ready mealでピクニック』)、そろそろ夏も終わり。 アートを満喫できることがロンドンに引っ越してきた理由でもあったので(→『ロンドンに引っ越します。』)、冬は美術館巡りに勤しみたいと思います。
さっそく、National Portrait Galleryに行ってきました。 National Galleryの横に追いやられて地味だけど、すごーーーくよかったな。
なかでも特別展の写真展“An Englishman in New York”は狭い部屋なのにそこだけすごい人口密度でした。 ニューヨークには12万人のイギリス人が住んでいるそうですが、写真家Jason Bellが有名人(Sting、Kate Winslet、Zoë Hellerなど)を含むさまざまな在NYイギリス人を撮影、「なぜニューヨークなのか?」の質問を投げかけたもの。
もう特別展自体は終わってしまいましたが、BBCサイトで写真の一部が見られます。
BBC : Englishman in New York
「なぜニューヨークなのか?」に対するそれぞれの答えを眺めていると久しぶりにエネルギー溢れるニューヨークに行きたくなってきました。
こちらが集まった言葉たち。

optimism(楽観主義), “can do” attitude(「できるよ」精神), hopefulness(希望に満ちた), energy(エネルギー), cosmopolitan(コスモポリタン), embracing(受け入れる), accepting(受容的な), ultimate meritocracy(究極の能力主義)

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疾走するシンガポール

もともといわゆる観光は好きではない上に、シンガポールはたいした観光資源がないのでちゃんと観光したことがないのですが、「シンガポールを去る前にDuckTourに乗りたい!」と夫が言うので、あきれながらも先週末付き合ってあげた優しい私。
ducktour.jpgこういう(→)風貌で陸の上を走ってたかと思うと、そのまま水の中にも入ってクルーズできちゃう、というアホっぽい子供っぽいコンセプトの水陸両用車でシンガポールのマリーナ・エリアを海から観覧できます。
一応、シンガポール・フライヤー(世界最大の観覧車)、F1シンガポール・グランプリ会場、エスプラナード(ドリアン型のコンサート会場)、金融街のビル群、世界3大がっかりの1つマーライオン、etc.シンガポールの見どころをツアーというのがウリなのですが、普段見慣れていてあまり興味がないので、私たちの関心の矛先は来春オープンするカジノ・リゾートの建設現場に集中。

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日本の田舎の魅力を世界に – 2

昨日より続く。
3. アクティビティー
日本といえば神社仏閣。 長野の善光寺も参拝客(ほとんど日本人高齢者)で賑わっていました。 こういう観光地は英語のパンフレットも備わっているようですが、ヨーロッパの教会も3つめ以降は全部一緒に見えるように、外国人も神社仏閣ばかりでは飽きます(だいたい日本の田舎に行こうなどというコアな旅行者は行き尽くしている可能性が高い)。
では、日本の田舎で何をするか、ですが、「近所の山や高原を散策」、これで十分。
だいぶ前に、何かの本で「日本は自然の中にある”緑”という色のバリエーションが最も豊かな国」と読んだことがありますが、秋の山の色のバリエーションはさらに豊か。
kaikoen.JPG私が1年を過ごしたinseadのフランスキャンパスはパリから南東60kmのfontainebleauという森の中にあり、秋になると毎日シカ、ウサギ、イノシシ、キツネなど森の動物たちを車ではねないように注意しながら学校に行くという場所。 あたり一面がしっとりと深いイエロー・マロン色に染まるフランス北部の森もきれいなのですが、赤・橙・黄・緑とそのグラデーションが入り交じり、繊細ながら艶やかな日本の山・森は格別の美しさです(右の写真は小諸の懐古園のお庭)。

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ボルネオ・ジャングル紀行 – 2

elephant1.JPG楽しかったジャングル・クルーズの中でもやはりハイライトはジャングル2日目夕方にボルネオ象を見たこと!
もうこの地域には150頭ほどしか残っていないと言われるボルネオ象。 食べ物を求めて1日に数キロを群れで移動するのですが、年々生息地が小さくなっています。 好んで現れる場所がいくつかあって、そこを毎日チェックしていると会えるのです。
私が象を見たこの野原はパームオイルプランテーションのすぐ近く(プランテーションの高台に立って遠くから見ました)。 プランテーションには象が入らないように電気柵が設けられている、象にとっては危ない場所(迷い込み、パームツリーを食べる象はプランテーションの敵で撃ち殺されることもあるそう)。
そんなところに追い込まれているのだなあ、と悲しい気分に。

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ボルネオ・ジャングル紀行 – 1

jungle_cruise.JPGボルネオのジャングルから戻ってきました!
こんなに短期間(シンガポールから3泊4日、ジャングルには2泊3日)でここまで楽しめた旅は初めて。 盛り沢山、大満足♪
ボルネオ島と言えど広いのでジャングルももいろいろ、体験スタイルもいろいろありますが、私は「短時間でなるべく多くの大物を見る」ことを目的にリバークルーズがメインの場所を選びました(安直ですみません・・・)。 リバークルーズがメインだと朝夕に水辺に集まる動物たちが見られるし、徒歩でカバーできない広さを短時間で見られるので(例えば、オランウータンは最も密度の濃いエリアで1平方kmあたり3頭、それ以外には0.5頭しか生息していないので徒歩で見るのは無理)。
こんな鬱蒼と茂るジャングルをモーターボートで動きながら動物たちを探し回ります(視力が驚異的にいいガイドが見つけて教えてくれる)。 ディズニーランドのアトラクションにその名も「ジャングルクルーズ」というのがあるけど、こっちは象もワニも猿も出てくる本物。 こんなところで、ワニに遭遇したくないですねー・・・
今日は、人間の親戚、類人猿 & 猿編です。

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一流なウェブもの2つ

『魂を揺さぶる写真』というエントリーで、Steve McCurryの写真を紹介したところ、この写真展がきっかけで(?)彼女にプロポーズしたという人を初め、「すごい!!!」という感想をもらって嬉しかったので、今日は最近はまってるものを2つ。
その1。
Steve McCurryも所属しているMagnum Photos(*1)の『Magnum In Motion』
*1・・・「世界最高の写真家集団」としてその名を知られる、写真家グループ。 現在約50名の写真家・フォトジャーナリスト(報道写真家)が在籍。
超一流のフォトジャーナリストの写真をスライドショー形式でエッセイの語りで魅せるもの(ビデオポッドキャストも対応)。 それぞれの写真の持つ力が強力なので、PC画面でも食い入るように見てしまいます。 写真のようなアートでもネットで(しかも無料で!)鑑賞できる時代がきたのだなー、とちょっと感動。
『Magnum In Motion』にあるPhoto Essayの数も多く、毎晩大事に見ているのですが(報道写真とあって暗いテーマが多いので寝る前に見ると気分が暗〜くなってしまうのが難)、やっぱり一番好きな写真家はSteve McCurryかな?(リンク貼っておきます)
South Southeast – Feeding on the Colors of Asia
magnum_photos.jpg

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魂を揺さぶる写真

afghan_girl.jpgSteve McCurryという写真家をご存知ですか?
名前は知らなくてもこの写真を見たことがない人はいないのでは?
1985年にNational Geographicの表紙になったこの12歳の少女、ソ連によるアフガニスタン侵略で両親を失いパキスタンの難民キャンプにいたところを、Steve McCurryが写真におさめものです。
いったん目を捕らえられると目をそらせなくなる、この目。
何千文字の言葉よりも彼女の心痛を雄弁に物語る、この目。
私はこんな目を見たことがない。
Steve McCurryはこんな目を撮れる唯一の写真家かもしれません。
このアフガンの少女には後日談があり、1984年に写真に撮ったときは名前もわからなかったこの少女、National Geographicの100 Best Picturesに選ばれるほど写真が有名になり(→こちら)、17年後、再びSteve McCurryは現地に戻り、ついに彼女を探し当てます。
この彼女の写真が17年間の苦悩を雄弁に語っており、言葉を失います。
ここに載せるのは無粋なので、Steve McCurryのWebsiteから見てみてください。 Gallery –> Afghanistanとクリックすると見つかります。

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la vie en rose

フランスでいつも思うんだが(スペインでもそうだったな、イタリアはどうだっけ?)、何でワインよりジュースの方が高いんだろう???
特にシンガポールのように酒類にかけられる関税が驚異的に高い国から行くと、ワインの美味しさと価格はくらくらするほど魅力的で「この滅多にない素晴らしい機会を活かす論理的帰結は飲むしかない」ということになります。
なので、フランスではひたすら食べて飲んでました。
イタリア語ではこういう極楽な生活をla dolce vitaというのですが、フランス語ではla vie en rose(バラ色の人生)ですかね? ここからは有名なエディット・ピアフの”La Vie en Rose”をBGMに聞きながらどうぞ〜→Edith Piaf – La Vie en Rose
旅行中で一番素晴らしかったレストランがこちら、Auberge de la loube。 ピーター・メイルの『南仏プロヴァンスの12か月』に出てきたらしいのですが、山奥の小さなレストランなのに予約客でいっぱい。 土地の素材を活かしたオードブルがトレイにびっしりと並んで出てきて美しい! 美味しい!
ソースが決め手の北フランスの料理と異なり、太陽の恵みをたっぷり浴びた南フランスの料理は野菜が踊り出しそうにカラフルでジューシーで、私は断然こちらが好みです。
プロヴァンスのからっと乾いた夏には、ロゼがピッタリ。
私が好きな赤はこの気候には重く、プロヴァンス産の赤は武骨でラフなリュベロンの台地を思わせる味がするので、ロゼばかり飲んでました。
その土地でできるワインはその土地の食べ物に合っているのだなー、としみじみ。

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タイプディレクターの真似事

type1.JPG東京のオフ会で出会ったデザイナーさんのmixi日記で『タイプディレクターの眼』というブログを知りました。
小林章さんという日本における欧文書体設計の第一人者の方が書いているのですが、欧文文字(アルファベット)の大文字と小文字は自由に感覚で混ぜていいんだよ、とか(→『大文字?小文字?』)、「ロンドンで見逃してはいけない文字ツアー」とか(→『街角の文字 東京 ロンドン』)、豊富な事例(欧文文字の写真)を駆使し、柔軟な視点でわかりやすく欧文書体の世界を解説しているので、ド素人の私でも楽しめるブログ。
こんなぶっちぎりの専門性を持った分野で世界で第一人者ってカッコいいですね、アートの世界にはたくさんいるんだろうな、日本人も。
そして普段何気なく暮らしているけれど、私は漢文書体に囲まれて暮らしていることに気づきました。
世界で最も古い文字のひとつである漢字を持つ中国系の人たち。 漢文書体に対するこだわりも並々ではないはず!と居ても立ってもいられなくなり、カメラを持って外へ。
ところで、私はド素人なので書体の名前も全然わからないので、とりあえず小林さんの真似をして撮った写真を並べます。 写真に番号つけましたので、ご存知の方はぜひコメント欄にて解説してくださいませ。
No.1 上。 シンガポールの道路標識は英語と中国語の併記。
No.2 下左。 ショップハウスと呼ばれる伝統的な家屋にかかる看板。 チャイナタウンに住む私には見慣れた光景。
No.3 下左。 ショップハウスを改装したオシャレなバーの前の壁に書かれていた。 私、中国語もわからないので、どこまでが中国語の書体でどこからがデザインなのかもわからないんですが・・・
type2.JPGtype3.JPG

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