Tag Archives: 偏見

アクセントで判断されてしまうイギリス

先週の金曜、時間は18:10(外はすでに真っ暗)、息子をナーサリーに迎えに行き家に帰ってきた直後にドアベルが鳴りました。 自分の家のもっとも不満なところのひとつですが、イギリスってインターホーンがないのですねー
(よくわからない募金依頼が本当に多いので)「嫌だなー」と思いつつ、ドアを開けると、そこには上着も着ずに寒そうな大柄の黒人が。
「隣に住んでるんだけど、ガスのメーターを見にフロントドアから外に出たら、誤って自分のうちから閉め出されてしまった(フロントドアはオートロック)。 大変申し訳ないんだけど、お宅の裏庭からうちの裏庭にフェンスを乗り越えて行きたいから家に入れてもらえない?」
「は???」と固まる私。
(心の中で)”アナタ、何をおっしゃってるんですか? だいたい隣に住んでるって言われたって今まで見たことないし、ここはロンドン。 外は真っ暗だし、知らない人を家の中に入れるわけないジャン・・・ 裏庭に通じる部屋では息子が寝てるし、こんな大きな人に殴られでもしたらひとたまりもないし・・・”
固まっている私にさらに「いやー、本当に悪いんだけどさー」と申し訳なさそうに閉め出された経緯を説明するこの黒人、よく見ると靴すら履いていない。
すると、隣の家の陰、ちょうどガスのメーターがあるあたりから、ひょこっと作業服を着たガス会社のおじさん(白人)が顔を出し「ガスのメーター読んでたらドアが閉まっちゃったんだよー」と説明(ロンドンでは定期的にガスの検針をしにくる)。 IDカードも見せてきたので、「どうやらこの2人の言っていることは本当らしい」と判断して家の中に入れました。
家の中に入った(自称)隣の家の人、裏庭に通じる奥の部屋まで来た途端、突然豹変・・・

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'食わず嫌い'と'食った嫌い'

はやいもので、今日は200エントリー目になりました。 いつも読んで頂いてありがとうございます。
100エントリー目にやったので、今日も記念っぽいエントリーを(そのうちネタ切れしそうですが・・・)。
最近、心がけていることに「’食わず嫌い’と’食った嫌い’を直す」というのがあります。
食べ物の話ではなく、もっと広い意味で(食べ物でも最近ようやく牡蠣嫌いを克服しました、やったー!)。
‘食わず嫌い’の定義を「味覚以外の感覚を通して得た情報を元にネガティブな判断を下してしまい、味わうという経験をする前に嫌ってしまうこと」だとすると、ここで比喩的に用いているのは「経験する前に嫌ってしまうこと」の意。
最近、中国という’食わず嫌い’(というほど強いものではなく、心理的に遠い国、’食わず苦手’くらいだったけど)を克服しました(旅日記→1, 2, 3, 4, 5, 6)。 その心理的な遠さは、メディア情報で形成されるイメージや母の中国人嫌い(本人の個人的な経験からきているので、後で言う’食った嫌い’というやつ)に影響されていたもので、個人的な体験からくるものではなかったので行ってよかったです。
そして、’食わず嫌い’よりもっとやっかいなのが’食った嫌い’。 これは、「個人的な体験を元に嫌いになってしまうこと」を指します。 一応「食ってみた」という体験があるため、一度身につけてしまった先入観を自ら破るのは至難の業。
私が20代後半で克服した’食った嫌い’が「アメリカ人」です。

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