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中国を見ずにアジアを語るな

・・・という内なる声が日に日に大きくなってきたので、来週から上海と北京に行ってきます、プライベートで1週間、ひとり旅。
別に誰に言われた訳でもないし、アジアを語っているつもりもありませんが、華僑の国に住み、周りに中国に行ったことがない人を思いつかないという現在の環境下、「中国本土に行ったことがない」とはなかなか言いにくいものがありました。
もうひとつの理由は、いろいろな旅スタイルを経て、「急激に変わりゆく世界を、しかとこの目で見たい」という「オトナの修学旅行」を求める思いに変わったことでしょうか。
学生バックパッカー時代を経て(→『バックパッカー時代も悪くない』)、社会人になってからは地中海とアジアン・リゾートに現実逃避していた時期もあったのですが、「オトナの修学旅行」に開眼したのが(それまでちっとも興味がなかった)ロシア・モスクワに長期出張していた2004-2005年。
石油バブルで高級車が走り回り、美女しか顔パスできないクラブ(踊る方です、私はコネ入場)では知らない成金オヤジが次々にシャンペンを開ける一方で、(給料の少ない)警察が旅行者を捕まえカツアゲするという(私もカツアゲされた)、貧富の差が急拡大していたモスクワは、経済が急成長する最中に生きる人々の生活やその歪みを間近に見ることができた「あの時代だけのモスクワ」でした。
住みたい街ではないけれど、あの時代にしか見ることができないモスクワを見られたのはラッキーだったと思います。

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果たしてヤジ馬なのか歴史の証人なのか

『人は意外と会ってくれる』で書いたように、毎日INSEAD卒業生のネットワークを活用しながら、post-MBAのキャリアパスを語り合ったり情報交換したりしています。
そこで気づいたこと。

  • INSEAD卒業後、中国に渡った卒業生(中国人及び華僑・華人を除く)はみんな起業家かフリーランスである。

私が個人的に知っている中でINSEAD卒業後、起業して一番成功しているのが、北京に本社を置くEthos TechnologiesというWebシステムディベロッパー。 経営陣は全員私たちのINSEADクラスメイト(うち1人は私の夫とアパートをシェアしていた)で、今は従業員数200名を超え、ノルウェー、スウェーデンにもセールスオフィスを構える、INSEAD起業家の卵の希望の星。
その他にも上海でベンチャーキャピタルを立ち上げていたり、『MBA同級生に見る「フリーエージェント社会の到来」』で書いた2人のようにフリーでコンサルティングをしていたり・・・
彼らに共通するのは「とりあえず中国に行った」こと。
Ethos TechnologiesはちゃんとINSEAD内のビジネスプランコンテストでも入賞(優勝?)して、エンジェル投資家のシード投資を受け、しっかりした事業計画を持って北京に乗り込んだのですが、他の人たちは「これからは中国がくる! とにかく行けば何とかなる!」くらいのノリで行った人も多い(私の友人Zは中国への旅行経験もないまま移住していた)。 まさに、チャイナドリーム。
実際、行ったら本当に何とかなってるみたいです。 きっと、似たような大志を抱く人たちのコミュニティー内の結びつきが固くお互い助け合っているのでしょう。

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