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ユーロの正念場

日本はトヨタのリコール問題で大騒ぎかもしれないが、ヨーロッパはここ10日間、何はともあれギリシャである。
ギリシャの国債信用力が急落したかと思うと、ポルトガル、次いでスペインと南欧諸国に飛び火し、欧州株式市場が下落、ユーロも下落・・・
毎日、毎日、ギリシャをEUが救済するのか、EU最優等生のドイツが単独救済するのか、EUではなくIMF(国際通貨基金)に頼るのか、それともデフォルト(債務不履行で破綻)させるのか、さまざまな情報・憶測が飛び交いニュースを賑わせています。 今日のブリュッセルEU首脳会談でだいたい大筋決まるのかなー?
JB Press : The Economist – 極めて欧州らしい危機
JB Press : Financial Times – ユーロ圏の次の一手
週末会った友達が英系投資銀行に勤めていて、今週は緊急アテネ出張で「ギリシャ政府に”解決策提案しろ”と言われてるけど、根本的な解決策がないのよ~」と頭を抱えてました。
今回「ギリシャをユーロ離脱させろ」論が高まったのが、なぜかもの悲しいのは、ユーロという通貨同盟を大きな柱としたEUという壮大な構想が美しすぎた夢物語だったのか・・・、という気がしてしまうから。

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為替ニュートラル

よく「(イギリスに引っ越すタイミングで)ポンドが安くなったからよかったね」と言われるのですが、うーーーん、短期的な為替の動向ってほとんど意味ないのであんまり気にしていないのです。 その代り、覇権通貨がどう変わっていくかはめちゃくちゃ気にしてます。
為替動向の感じ方って「どの通貨のどういう期間の視点で物事を見るか」によると思うので、我が家のポリシー「為替ニュートラル」について書いてみます。
1. 家計の資産形成
我が家の家計資産(というほどたいしたもんでもないけど)の大半は30年くらいの長期投資・運用です(老後の生活費とマイホームを買うかもしれない時の頭金)。 この資産をどの通貨で持つかが最重要。
結婚時の話し合いの結果、今後の世界基軸通貨になるであろうUSドルとユーロで半々ずつ(*1)持つことで、短期的な為替変動に心惑わされない為替ニュートラルな心理的ポジションを取ることで合意しました。 よって、2人の出身国通貨(日本円とオーストラリアドル)はすでにほとんど持っていません。
*1・・・「半々ずつ」という比率にあまり意味はありません。 4: 6でも6 : 4でもいいのですが、それくらいの細かい調整は流動性の高い資産であればすぐできるので。
ところが、シンガポールからはユーロ建ての金融商品を買いにくいので、現在すべてUSドル建てになっています(投資対象商品もすべてブログで公開しているので、興味のある方はカテゴリー投資・資産運用からどうぞ)。 これをロンドンに引っ越したらユーロ建て資産にも分散することが目下の課題です。

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