Tag Archives: インテリアデザイン

ファイナル・プロジェクト – 1


記憶が怪しくなる前にThe Interior Design Schoolの最終プロジェクトをアップしておきます(今までブログに載せた『ロフトアパート・プロジェクト』『クリエイティブ・プロジェクト』とこの最終プロジェクト以外にもあるのですが、ブログに載せるのはこれが最後)。
卒業展で展示する最終プロジェクトはテーマは何でもよし。 学校の向い側にある建物を使ってどんなスペースをデザインしてもよく、イギリス国内であればどこにロケーションを設定しても構いません。

私は今回インテリアデザインを勉強しましたが、『空間が持つパワー』に書いたように、場所が人に与える空気・パワーが好き。 その空気をつくり出すものが結果的に建築(外の箱)なのか、インテリア(中に入ってるもの)なのか、ランドスケープ(景観)なのか、は分類上の違いでしかなく、素晴らしい場所というのは都市計画も含めこれらが一体となっているものだと思っています(そういう意味で将来インテリア以外の領域も学ぶと思うし一生かけても全部はカバーできないほど広くて深いトピック)。
常々アマンリゾートのような外の自然と建物と中のインテリアが三位一体となった空間が好きだったので、最終プロジェクトには隠れ家リゾートをデザインすることにしました。

「イギリス国内」という制限がついていたので選んだ場所はスコットランド北部に位置するスカイ島。 上がそのリゾートのイメージボードです(クリックすると拡大します)。
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クリエイティブ・プロジェクト – 2

昨日の続き。
フランスのスパークリング・ウォーターブランド ペリエがロンドンデザインフェスティバル中に出すポップアップ・バーのコンセプトは「ペリエを五感で体験する」、歩行者だけでなくサイクリストも自転車から下りずに入れます。 自分がミニチュアになってペリエのボトルの中に入ってしまうような感覚を再現するものですが、当日まで来場者に内容は秘密(クリックすると大きな画像になります)。

期間中の2週間だけ使われる建物は、ペリエのボトルを再現するためにドーム型のテント構造を採用。 クリエイティブオフィスが多数集まるClerkenwell中の路上にミステリアスな足跡と自転車マークが散りばめられ、その足跡に誘われるように追っていくと内から照らされた緑のドームが突如広場に姿を現します。
歩行者とサイクリストがぶつからないようにそれぞれ専用の入口から中に入ると初めてペリエのボトルの中に入ったんだとわかる仕組み。
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クリエイティブ・プロジェクト – 1

最近、育児の合間にちょっとずつ建築インテリアデザイナーとしての仕事を始めています。
去年の9月から今年の6月までプロフェッショナル・ディプロマを取りにロンドン北部のThe Interior Design Schoolに通い無事に卒業できたのですが、忙し過ぎてブログをお休みしていました。

学校が始まる前、『クリエイターになりたい。』と書いた私が果たしてクリエイターに近づけたのか、今の心境をまとめておこうと思います。
まず、私のワークブックは最後まで整然としていてフランク・ゲーリーのようなスケッチは描けませんでした(→『他人になろうとするには人生短すぎる』)。 大量のビジュアル・イメージから取捨選択してコンセプトを固めていくのがスタイルとなり、最後まで「何十枚もスケッチしながら考える」というデザイナーっぽいと私が思っていたスタイルは全く身につきませんでした。

その代わり、面白いことがありました。 学校のプログラムはプロジェクト形式でプロジェクト終了ごとに外部の現役デザイナーを呼んで発表会を行いましたが、私が学校の先生(チューターと呼ばれる現役デザイナー)からも外部デザイナーからも最も高い評価を受けたプロジェクトがその名もクリエイティブ・プロジェクト(3週間)と呼ばれるものでした。
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