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イギリスのクリエイティブ教育の話題から少休止して、友人がFacebookでシェアしていたCMについて。
去年は日本で共働き家庭を描いたCMがやたらと話題になっていました。 味の素の「日本のお母さん」からヘーベルハウスの「家事ハラ」 、サイボウズの「大丈夫」 まで。 その中でこのブログの英フィアットのママ応援CMの記事 もすごいアクセス数を記録しました。
今日はアメリカの粉ミルクメーカーSimilacが公開したママ応援CM、現在YouTubeで340万回再生されています。
VIDEO
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生後2週間の長女(我が家の3人目、末っ子)を妊娠していた時に何人かの友人に言われた言葉があります。
Three is the new two!
「今は子供3人がひと昔前の子供2人に相当するくらいスタンダードなのよ」という意味。
『働く女が産んでいる。』 というエントリーに引用したThe Economistの記事に、
最近、カップルが裕福であるほど子どもの数が増えている。 アメリカでは夫の収入がトップ10%の妻が産む子どもの数は100年前のレベルまで回復した。 子沢山であること自体がステイタスなのかもしれない(『ブランジェリーナ効果』と呼ばれる)
とありましたが、確かに私たちの周りでも息子の保育園のお友達の家は全員判で押したように子供2人なのですが、ビジネススクール同級生を見渡すとロンドン組(& アメリカ組)は子供は最低2人で3人いる友人もかなり多いし、4人いる同級生もいます。
この”Three is the new two”というキーワードで検索してみると、やはりアメリカがトレンドをリードしているようで10年も前のUSA Todayの記事に出てきました(フランス人の友人によると、「フランスでは3人が普通」とのことなので英語の記事でヒットしたのがアメリカの記事というだけですが)。
USA Today: For more parents, 3 kids are a charm(子供は3人に惹かれる親が増えている) (2004年)
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2ヵ月前にThe Economistで「アジアの女性たちが結婚から逃げている」という特集が組まれていました。
The Economist : “Asia’s lonely hearts” , “The flight from marriage”
以下、要約。
アジアではどんどん晩婚になっている、それどころか全く結婚しない非婚も増えている(続きを読む をクリックするとグラフが現れます)。 結婚が減っているのは欧米でも同じだが、欧米人は結婚という法律婚にとらわれないようになっただけで同棲は増えている。 結婚も同棲もしないのはアジア特有の現象。
アジア女性が自立した理由は高学歴化と労働市場への参加である。 アジアでは高学歴女性ほど結婚率が低い、これは欧米とは逆の現象である(→『女性における学歴と結婚の相関関係』 )。
高学歴が非婚を生むのは2つの理由がある。 ひとつめの理由は高学歴の女性はもともと未婚率が高かった、また都市の方が田舎より未婚率が高い。 女性がどんどん高学歴化し都市に流入するにつれ未婚率が高くなるのは自然である。 ふたつめの理由はアジアのほとんどの国は女性は伝統的に”marry-up” = 「上方婚」するものとみなされてきた。 女性が高学歴化するに従って男女のミスマッチが起こっている。
またアジア特有の理由に女性が家事・育児・介護などの負担をひとりで背負っていることがあり、これが結婚の魅力をなくしている。
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1 Comment | tags: アジア , アメリカ , 結婚 , The Economist , 人種 | posted in 4. 教養・知識 , 7. 心・精神 , 文化・アイデンティティー , 時事
「過去最低の内定率に直面している日本の大学生はかわいそう」とはあまり思わない。
ゲームの途中でルールが天地ひっくり返るくらい変わるより、ゲームに参加する前にルール変更を知った方がいいと思いません?
私は新卒で入った会社がすぐ経営不振になったことを今では本当にラッキーだったと思います(→『米金融、未曾有の危機』 )、あの頃は本当に身軽だったのですぐ動けたし。
私はもう人のキャリア相談にはあまり乗らないことにしてるし(→『業界の旬とキャリア相談』 )、自分だったら就職活動せずに大学院留学しますが、(→『就活中の学生へ – 1』 、『- 2』 、『- 3』 )、「将来の仕事ってどんなの?」という疑問にわかりやすいビジュアルで答えているプレゼンを見つけたので貼っておきます。
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2 Comments | tags: アメリカ , キャリア , フリーエージェント社会の到来 , 留学 | posted in 2. ビジネス・キャリア
今日は私の友人 が立ち上げた団体、『米国大学院学生会』 のお知らせです。
『米国大学院学生会』 とは、
アメリカに学ぶ日本人留学生有志が、その後に続かんとする日本の後輩たちを応援するために立ち上げた団体
で、
日本で一般的な語学留学、交換留学や企業派遣ではなく、アメリカ人と同じ一般の学生として入学し、長期間腰をすえて研究や勉強に励み、そして学位の取得を目指す「学位留学」
を対象としているそう。
私は『就活中の学生へ – 1』 というエントリーで就職活動中の大学3年生へのアドバイスとして「大学院留学目指したら?」と勧めるくらい学位留学はお勧めしています(私自身はアメリカ留学ではなかったのでアメリカじゃなくてもいいと思うけど、『グローバル学生争奪戦』 のランキングでわかるように高等教育はやはりアメリカ強し、『誰でもアメリカ人になれるアメリカ』 ですから)。
また、海外就職についての相談もよく個別にメールで受け取るのですが、これもよっぽど即海外就職できるスキルや経験がない限り留学をお勧めします(最近シンガポールで就職したいって人が多いです、「イギリスで」っていうメールは全然来ない、笑。 アジアへの時代の風を感じるなー・・・)
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6 Comments | tags: アメリカ , 留学 , 海外就職 | posted in 4. 教養・知識 , 8. お知らせ , MBA・教育
遅ればせながらJMM(Japan Mail Media) (『個人ジャーナリストの時代』 にてご紹介)の冷泉さんのレポート「IT長者女性軍団はティーパーティーの勢いを止めるか?」 を読んで驚きました。
カリフォルニアの共和党上院議員候補にカーリー・フィオリーナ(元HP社CEO)が、同じくカリフォルニアの共和党知事候補にメグ・ウィットマン(元eBay CEO)が出馬しているらしい、そして両者ともかなりの有力候補らしい。
カーリー・フィオリーナといえばFortune誌が発表する「ビジネス界最強の女性」に6年連続で選出され同時にバッシングも受け、壮絶な退陣劇も記憶に新しい。
メグ・ウィットマンはCEO就任当時に社員30人だったeBayを巨大企業に導いた辣腕が有名。
2人の選挙キャンペーンwebsite(↓)
Carly Fiorina for California
Meg Whitman for Governor of California
「なぜに共和党?」という疑問はNewsweekの冷泉さんのコラム『中間選挙の注目は共和党の女性候補たち』 を参照。
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3 Comments | tags: アメリカ , 政治 | posted in 4. 教養・知識 , 時事
年末のThe Economist のクリスマス特集(2週合併号)は面白い記事がたくさんありました。 今日はその中からひとつ(→こちら )。
“A Ponzi scheme that works” というタイトルがまず洒落ている。 ”Ponzi scheme”とは「ねずみ講」という日本語訳が当てられることが多いですが、小額の資金を元手に次々と投資家を集め、運用したリターンではなく次に集める投資家からの資金から支払う(従っていつかは破綻が約束されている)金融詐欺の手法。 去年のナスダック元会長マドフの巨額詐欺事件でまたホットな用語となりました。
この記事は金融詐欺の話ではなく、「アメリカとは外からの資金・労働者・頭脳の絶え間ない輸入に頼っている、本当に機能する”Ponze scheme”だ」という意味を込めたアメリカへの移民に関する記事。
私も去年は2つの調査結果に驚きました。
ひとつめは『他国へ移住したい人は全世界で7億人』 に書いた米ギャロップ社 による調査。 アメリカへ移住したい人が約1億6,500万人と2位以下を大幅に引き離し断トツの1位。
ふたつめはFuture Brand社によるCountry Brand Index 。 こちらは旅行・観光分野における国のブランド力を評価したもので、こちらもアメリカが1位。
そんなに好かれている国だったとは・・・ 最近極めてイメージが好転したのはオバマの力も大きいと思いますが。
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5 Comments | tags: アメリカ , 移民 , The Economist | posted in 4. 教養・知識 , 5. 趣味・プライベート , 時事 , 海外に住む
前にちょこっと書いてますが(こちら とこちら )、私、マイケル・ムーア監督は結構好きです。
「隣のおじさん」的な出で立ち(*1)でアメリカ社会の本質を鋭く突いていてアメリカへの愛を感じるし、トピックへのアプローチの仕方が上手くてタイムリーで編集もユーモアが利いている。 多少論理の飛躍とメッセージの偏りが激しいけど、それはアナリスト的な見方で、良質のドキュメンタリー x プロパガンダ x エンターメント映画と見ればかなり楽しめます。
*1・・・私はあの肥満体と服装に気にかけないのも、一般アメリカ人に親近感を抱かせる演出かと前から思っているんだけど、勘ぐりすぎだろうか?
私は去年の9月、リーマンとAIG崩壊のニュースをおろおろと見ながら(→『米金融、未曾有の危機』 )、「マイケル・ムーアの絶好の題材がキタ!」と思ったので、ちょうど1年後に“Capitalism : A Love Story” (邦題:『キャピタリズム – マネーは踊る』 )としてビシリ!とまとめあげて公開した彼を尊敬します(日本では来年1月に全国公開)。 情勢が流動的なのでストーリー・ラインを考えながら(とはいえ、時系列なのでストーリーはそれほどない)、題材を集め編集していく作業は相当のプロジェクト・マネジメント力を要求されることは想像に難くなく(→と酒井譲さんも同じ感想 )、ああ、ドキュメンタリー映画の監督って大変だけど楽しそう♪
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4 Comments | tags: アメリカ , マイケル・ムーア , 金融危機 , 映画 | posted in 5. 趣味・プライベート , 写真・アート
少し前にブログネタ切れと書いたら、CREAさんが非常に興味深いインタビューを送ってくださいました。 今年出版された『国をつくるという仕事』 で知った人も多いのでは? 元世界銀行南アジア担当副総裁の西水美恵子さんのインタビュー。
ソフィアバンク:Audio Archives 西水美恵子
西水さんは都立高校時代に奨学金でアメリカへ留学して以来、ずっと日本を外から見てきた、ということでインタビューの内容は本当に深く考えさせられるものでした。
経済学者としてプリンストン大学で教えていたのに畑違いの世界銀行へ転身した過程を語った「(1)貧困と戦う世界銀行との出会い」 もお薦めですが、「これは聞いておくべき」と思ったのが「(2)今、日本は、何を改革すべきか」 の教育に関する箇所(以下、インタビュー該当箇所のサマリー)。
私は教育格差のない時代に義務教育を受けた。 貧しい家庭の子どもでも勉強すればいい学校に行って良い教育が受けられた。 私の行った都立西高はその時代のトップレベルの先生がいた。
その根本が崩れ始め教育格差がつき始めたのが20年ほど前。
世界銀行で取りたい人が見つからなくなった。 海外で仕事や大学に行っている日本人であれば世界銀行で取りたい人材がいるが、日本から直接では欲しい人が見つからないようになった。
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21 Comments | tags: アメリカ , イギリス , The Economist , 教育 , 日本 | posted in 4. 教養・知識 , MBA・教育
いつも楽しみな渡辺千賀さんの『はたらけシリコンバレー』 というコラム。
カリフォルニアのロースクールで弁護士資格を取った方の『行きたいところに行ける人生』 コラムの以下の箇所に目が留まりました。
アメリカのロースクールで得られるのは、「弁護士のように考える」思考方法だ。 日本では「正しいことがまずありきで、それを間違った人が『悪い』」 という考えが強いが、アメリカの法学では 「両方正しい。どこで折り合いを付けるか」 という考え方をする。 「正しいこと」が一つしかない国と、沢山ある国の違いだ。
「みんなそれぞれに正しいんだ」 とわかるようになるのが、弁護士のように考えること。 そして、その思考訓練を受けるのがロースクールなのだ。
深いですねー・・・この箇所。 以前書いた『’different’と’wrong’』 にも通じるような。
私は法学の素養は全くありませんが(仕事で必要な契約書は書けます)、常々アメリカの政治家になぜこんなに弁護士出身者が多いのか?というのが疑問でした。
現政権はオバマがハーバードロースクール、国務長官ヒラリーがエール、その他弁護士出身者がぞろぞろ。
以前、こちらのエントリー で国のトップのバックグラウンドが国によって大きく違うと書きましたが(右表参照)、アメリカは圧倒的に法曹界出身者が多いのです(単に弁護士の数が多いからだという人がいるが、絶対にそれだけではないと思う)。
言葉も肌の色も違う人たちをまとめるには「言葉の力」が必要で、弁護士は鍛えられているからだと思っていましたが、この「両方正しい。どこで折り合いを付けるか」という思考回路そのものが政治家の資質として必要とされているかな、とちょっと納得。
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11 Comments | tags: アメリカ , オバマ , 弁護士 , 政治 , 日本 | posted in 4. 教養・知識 , 時事