Category Archives: ベンチャー・起業家

クリエイターのレシピ – 1

友だちから続々と「そう来たか!」というメールが届きます。 リアルで会った人以外には、ほとんど話してなかったからなー
自分としてはそんなに突拍子もないことしてるとは思っていないのですが(笑)、クリエイターやイノベーターにはどうやったらなれるのか、というレシピみたいなものについて書かれた記事をご紹介。
これを読んで「私にもなれるかも!」と思うか「私には無理!」と思うかはその人次第。
まず1人目は日経ビジネスオンラインのお気に入りコラム『新ローカリゼーションマップ』(*1)に出てきた米ZIBAの戦略ディレクター濱口秀司さん(→『「中国人はMUJIが好き」を解剖する』)。
*1・・・日本での社会人時代のほとんどをローカリゼーションと格闘しながら過ごした私には響くのです。 参照:『FeliCaがガラパゴス化した3つの理由 – 1』『日本の鉄道会社の事業モデルは海外でも有効か?』『世界のMurakami』

京都大学工学部卒業後、パナソニック電工(当時は松下電工)に入社し、研究所に配属された。 そこで研究開発に打ち込みながら、濱口氏はビジネスにおける2つのテーマを設定した。 1つは、質の高い意思決定を下すための方法論。 2つ目は、クリエイティブなコンセプトを生み出すための方法論。
1つ目のテーマは、スタンフォード大学で生まれた「デシジョンマネージメント」という方法論に辿り着いた。(中略)
2つ目のテーマは難題だった。 コンサルティング会社やアカデミックな分野を手当たり次第探ってみたが、成功事例の分析はいくらでもあったが、実際にどうすればクリエイティブなコンセプトが生み出せるのか、分からなかった。(中略)

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「好き」を仕事にしない理由

今週、昔の会社の先輩から届いたメールの一部。 思わず声をあげて笑ってしまいました。

ブログ見てるぞえ。 おめでとう!
昔、何かの拍子でソニー時代、ようこに「休日なにしてるの?」って聞いたら、「タイル集め」って言われたことをなぜだか思い出した(笑)

タイル集め・・・(笑)
よく覚えてますねー・・・ 自分でも忘れてた。
正確には「休日」じゃなく「長期休暇」だと思うけど、そういやあの頃は旅に出るたびにタイルを買っていました。 使う予定がないからいつしかやめちゃったけど度重なる引っ越しでも捨てられずにいまだに持っています。
タイル集めじゃ飽き足らず、黒のブラウン管テレビをスプレーで真っ白にペイントしてテレビの表面全体に青タイルを貼ったりしてました。
世界で一番美しい建築はイスタンブールのブルー・モスクだと思ってるくらいタイルが好きで、タイルを見にシチリアのCaltagironeやメキシコのPueblaまで行ったことがあります(両方ともタイル好きには息ができなくなるほど興奮する町)。
blue_mosque_interior.jpg

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クリエイターになりたい。

『今日は私の キス記念日』に書いたとおり、私の幸せ構成比はたぶんこんな感じ。

1. 家族 70%
2. 環境・プライベート 20%
3. 仕事 10%

夫がいるシンガポールに引っ越し子どもが生まれたことで1.を押さえ、ロンドンに引っ越したことで2.を押さえたので、3.の大幅てこ入れが必要でした。
キャリアチェンジは、「場所(Location)・業界(Industry)・職種(Function)の3つ全部を変えることは難しいが、1つか2つなら可能」という言い方をよくするのですが、いろいろなケースを見ていると、場所(Location)を変えるのが一番大変(特にアジア→ヨーロッパなど地域を超える場合、もちろん社内異動などは除く)、次に業界(Industry)、いったん業界または会社に入ってしまえばその中で職種(Function)チェンジすることは意外と簡単(『求職者の心構え』で書いたフェラーリにアルバイトで入って最後は戦略部門に移ったケースなど)。
なので、住みたい場所がある人はまずそっちを押さえるのはけっこう重要だと思います(住む場所よりやりたいことの方が重要って人はこの限りではない)。 日本人の海外就職に一番大きく立ちはだかるのはVISAだし。
話を戻して、去年の夏頃からちょこちょこと友人から依頼があった仕事をしていた私ですが、今年の初めからまじめに就職活動を開始しました。 就職活動は自分ができることと相手(雇用主)が求めることをマッチさせる作業なので、自分の経験(業界・地域・プロダクトetc.)やスキルをブロック化していきます。 ヨーロッパでの仕事経験がないので圧倒的に不利な上に、自分ができること(イメージは大きなブロックがけっこうたくさん、笑)から今いるマーケットで求められていないことを除いていくと、どんどんブロックが小さくなっちゃうんですよね、やったことある人はわかると思いますが。

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世界のMurakami

去年12月にパリから帰ってきた直後に、安西洋之さん(→1, 2)から

ベルサイユの村上隆展はご覧になりましたか?

と聞かれたときから気になってました、アーティストの村上隆(というより”Takashi Murakami”の方が有名)。
実はこの時まで村上隆を知らなかったし、当然ベルサイユ展も見逃したのですが・・・
Flower Matango安西さんの日経ビジネスオンラインの連載『ローカリゼーションマップ:ヴェルサイユ宮殿に村上隆が連れてこられた』を読んで本人の著書「『芸術起業論』買わなきゃ!」と思いつつ、4月の日本で買いそびれ・・・ 作品そのものは右の写真の通り、凡人にはどういう感想を持てばいいのか困窮する展示だし・・・
と、忘れかけていた頃に本展覧会のアート本『Murakami: Versailles』を見つけたので、一気に読破しました。 特に”Le Monde Magazine”記者が行った村上隆のインタビューの内容が実にインスピレーションに溢れています。
普段、ビジネス本ばかり読んでアートに無縁な人、『世界級キャリアのつくり方』とは?とか考えている人にぜひ読んでほしい!

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小学生だって社会起業!

『Blastbeat – 高校生の音楽ビジネスプロジェクト』で紹介した音楽を通した社会起業プロジェクトBlastbeatのファウンダーであるRobertに会ってきました。 ブラストビートはNPOとして日本でも活動しています。
・・・とはいってもNPOの話ではなく、私たちが今度引っ越す地域にRobertが住んでいるので、そこの学校事情を聞かせて欲しいと会いに行ったのでした。 以前こちらに書いたように、ロンドンのファミリー世帯は「学校」が住む場所を決める最重要ポイントです。 小学校(Primary School)は4歳から始まるので、息子が1歳になったばかりの私たちも「良い」小学校のキャッチメントエリアに入れるように調査していました。
年齢から推測して当然中高生の子どもがいるだろうと思っていたRobert、未婚で子どもはいなかったのですが(すごい思い込みですね、私)、ある地域の学校事情なんかよりも、はるかにいい話が聞けました。
イギリスにも全国高校ランキングのようなものがあり、「良い」高校(Secondary School)は私立高校(Independent School)と選抜試験で成績の良い生徒だけが入学できる公立高校(Grammer School)が独占しています。
FT.com : Secondary Schools 2011
小学校(Primary School)は評判の良い学校に入るにはかなり近くに住む必要があり、治安や学校の良し悪しと住宅価格は密接に連動しています。 当然、貧困家庭の子どもは良い学校に行けずドラッグ・暴力・アルコールなどの問題に巻き込まれやすく、社会的流動性(Social mobility)が少なくなるとイギリスの社会問題になっています。

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シリコンバレーのWannabeたち

偶然、似たようなテーマの記事を続けて読んだので、とても面白かった!
お題は「シリコンバレー以外の場所で素晴らしいテクノロジー会社をつくることはできるのか?」
金融危機に引き金を引かれた世界的な不況のおかげで先進国が失業率増に悩む中、ひとりバブル謳歌中らしいシリコンバレー。 「どうやったらあのモデルを移植できるの?」は世界中で関心があるテーマでしょう。
ひとつめの記事はLAに住む起業家Mark SusterによるTechCrunchへのゲスト記事、“Can You Really Build A Great Tech Firm Outside Silicon Valley?”
彼はロンドンでもシリコンバレーでも起業し成功裏にエグジットした経験があるので、とてもフェアな見方をしています(ファンディングの規模が違う、シリコンバレーは大量のエンジニアがいるので一気にスケールできる、など詳しくは記事をどうぞ)。
面白かったのは、シリコンバレー以外でもテック・ベンチャーは生まれている、という例。

ロサンジェルス・・・Overture, Applied Semantics、MySpace、etc.
シアトル・・・Amazon
ニューヨーク・・・Gilt Groupe、Etsy
シカゴ・・・Groupon
ワシントンDC・・・LivingSocial

そして、シリコンバレー以外にもたくさんの戦略資源(strategic assets)がある、という話。

ニューヨーク・・・ファッション、メディア、アート、金融、大企業の本社
ワシントンDC・・・政府、防衛産業
サンディエゴ・・・モバイル
ロサンゼルス・・・洋服、防衛、ゲーム、音楽、映画(ハリウッド)

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アンダルシアの田舎でプチホテル経営

3ヵ月前に行ったコッツウォルズ地方ではファームB&Bに泊まったのですが、1日目の夜、息子をベビーカーに載せて近くのパブに出陣! ところがベビーカーの中で寝かせる計画は見事に失敗し、2日目以降はインド・カレーやTESCOのサンドイッチのテイクアウェイをB&Bの庭で食べる、という悲しい結末になりました。
そこで今回の旅のハイライトである宿は、田舎にある料理自慢の宿を対象に厳密にセレクト(フランスにはTable d’Hote付きのChambre d’Hote(→こちら参照)は一般的なのにスペインにはこのスタイルの宿はあまりないのです・・・)。 結果、大満足でした。
terrace_finca.JPGその宿とは、アンダルシアの真ん中自然公園内に位置する“Finca las Encinas”。 ウェールズ出身のシェフ歴20年のCliveと日本を離れて25年の日本人Makiさん夫婦が経営するプチホテルで、見渡す限りのオリーブ畑の山々の中にあります(写真は葡萄の蔦に覆われたテラスから臨む景色)。
ロンドンのシティでバンカーだったMakiさんは朝早く、レストランでコック長だったCliveは夜遅く、一緒に住んでいるのに2週間もほとんど会わない日が続いた日、「このままじゃいけない」と思い立ち、決めた移住。
スペインでのプチホテル経営を決め、イギリスからリサーチし物件を探し、古いオリーブ農家を購入したのが2004年。 詳しい経緯はMakiさんのブログ『スペイン・アンダルシアの田舎暮らし』でどうぞ。

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フランス仕込みのコンフィチュール

confiture_cherry.jpgmaison ferber(メゾン・フェルベール)というフランスのコンフィチュール(ジャム)ブランドをご存知ですか?
「ジャムの妖精」と呼ばれるクリスティーヌ・フェルベールがつくる、季節の野菜や果物をふんだんに使った宝石みたいな綺麗な色合いのジャム。
日本では新宿伊勢丹で買えます→伊勢丹新宿店:メゾン・フェルベール
フランス・アルザス地方のニーデルモルシュという人口300人の小さな村にあるこのお店でマダム・フェルベールのもとでコンフィチュールを学び、続いてストラスブールのパン屋さんで修行をした高校時代の友人が、去年帰国し、Webショップを開きました。
Le fruit de l’aurore
彼女と私の出会いは高校1年の15の春、大阪の高校のバスケ部で3年間一緒に汗を流した仲。
大学卒業後、東京の洋菓子メーカーで商品企画をしていた彼女がパティシエになる夢を叶えるため会社を辞めて渡仏。 その後、滞在ビザの壁が高いフランスで何度もビザで苦労しながらパティシエ修行を続けていました。

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好きなことを仕事にした人たち

週末はINSEADシンガポールキャンパスで卒業生を対象にしたイベントがありました。 内容的には去年の方が面白かったけど(去年の内容→1, 2, 3)、卒業生3人の”Off-the-Beaten-Track Alumni Stories”と題したパネルディスカッションが面白かったので、パネリストの経歴をご紹介。
1. Peter Schindler・・・オーストリア生まれ、スイス国籍、香港在住、ブログ→Blue China。 中国系マレーシア人の妻はオーストラリア国籍。
暗黒時代→ 大学:MITにてIT専攻、大学院:INSEADにてMBA、ITコンサルのアクセンチュアにて20年間勤務。
on_the_road_china.jpg昔から車を運転することが大好きでformula 2などのレースに多数回出場。 2年前、夢を追いかけるため会社を辞め、nokiaのスポンサーを受けて中国大陸横断21,000km走破の旅(上海→チベット)を実現(→nokia discover china journey)。 旅終了後は、luxury driving experience ltd.という会社を立ち上げ、中国と近隣諸国をsuvで走り回るドライビング・ツアーを提供している。

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ポートフォリオのひとつとしての社会貢献 – 2

阪神・淡路大震災でボランティア・トラウマになってしまった昨日の続き。
大きな自己犠牲を伴わなくても社会貢献できる、ビジネスと社会貢献は両立する、ことが本当に腹に落ちるようになってきたのは、ごく最近のことです。
それはCSR(企業の社会的責任)という言葉が徐々に浸透し、実際に利益をあげることと社会貢献を両立している企業が出てきて、マザーハウスのように「企業が社会に貢献するなんて当たり前でしょ?」という会社が出てきて・・・
そんな背景の中で緩やかに、でしたが、「おっ、これは!」とピンときた出来事がありました。
今年の初め、めちゃ暗かったときのこと(→当時のことはこちら)、私の両親と夫の両親が揃ってシンガポールにやってきました(→写真)。 私の親はこういう時、そっとしておいてくれるのですが、夫の両親はめちゃくちゃ聞いてくるのですねー(苦笑)。
義父はオーストラリアの企業のCEOを歴任(日本企業のトップは生え抜きの傾向が強いが、欧米は経営者人材の雇用市場がある)、一線から退いた後はエグゼクティブ・コーチに転身していたので、義父から「一度、僕のコーチングを受けてみないか?」とのオファーがありました。
暗かった私は乗り気ではなかったのですが、夫の勧めもあり(彼もシンガポールで転職活動中受けたらしい)、近所のカフェで受けることにしました。

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