Category Archives: ベンチャー・起業家

キャリアアドバイスになってないアドバイス

ブログをやっているとよく相談メールを頂きます、特にキャリア相談。 メール自体は大歓迎なのですが、私に相談されても何も出てこないです。 だって、20代は日本企業でガンガン「輸出型キャリア」(こういうのです→『キャリアの下り方 – 1』)に邁進し、月の半分は海外出張、フランスでMBAまで取ったのに、子どもが産まれた後はさくっと建築インテリアデザイナーになるために一から学校で学び直したんですよ。 何も考えてなかったの丸出しじゃありません?(正確には、何も考えてなかったんじゃなくて、当時の私じゃ考えてもわからなかったのだが)

相談者が学生でキャリア相談を受けた場合、私はざっくりこんな風に思っています。

まず、私の就職なんて十ウン年前の話なのでそんなの聞いても意味ないです(フローレンス駒崎さんのこれすごくお勧め→『日経新聞:若者よ、君の20年後の飯の種は「今存在しない仕事だ」』。 「若者は基本的にイタい」、ってところがサイコー。 うん、私もイタかった、苦笑)。 世の中には若者つかまえて講釈垂れる暇な大人が沢山いるらしいので、精神論語る暇なオヤジも無視していいです。

私が重要だな、と思うのは、分野によりますが世界では高学歴化が進み、ある分野のトップレベルに近づこうとすると大卒では不十分、修士卒が求められるケースが多々あること(→『就活中の学生へ – 1』)。 分野によると思うので各自調べてください。
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理想の1日

6:00 起床。 朝日を浴びながらジョギングをする。
7:00 シャワーを浴びた後、家族全員で朝食。
8:00 夫と子どもたちをそれぞれ仕事と学校へ送り出す。
8:30 家で仕事開始、生産性が高い朝のまとまった時間にできる仕事を一気にこなす。
12:30 家で昼食、たまに外でクライアントや仕事関係者とランチミーティング。
13:30 午後、外出が必要な用事をまとめて片付ける。 外出がない日は家で引き続き仕事。 子どもたちが学校から帰ってきたらおやつ、再び友人宅やクラブ・習い事などに送り出す。
18:00 子どもたちと今日1日の話をしながら夕食の準備。
19:00 夫が帰宅。 家族全員で夕食。 夕食後は後片付けをしたり、子どもの就寝の準備。
21:30 お風呂に入る。
22:30 就寝。

上のスケジュールは何だと思いますか? 夫と結婚する前、約6年前に私がノートに書き出した「理想の1日」です。
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芸術家は努力でなれる?

『世界のMurakami』というエントリーを書いてから1年半、遅すぎるにも程がありますが、ようやく『芸術起業論』を読みました。 だって、日本のAmazonの海外配送料高いんだもの・・・(涙)

内容はある程度、日経ビジネス(世界で戦うための『芸術起業論』)や東洋経済(新世代リーダーの条件)などで想像がついていましたが、いやーーー、面白かったです。
「海外在住日本人としてのアウェーでの戦い方」、「現代アートの見方」、いろいろな読み方ができますが、「戦略とマーケティングで(言い換えると”努力”で)世界最高峰レベルの芸術家になれる」という強烈なメッセージが今までの一般常識を翻す本。

私はここ数年、左脳系(テクノロジー投資&事業開発・MBAホルダー)から右脳系(建築インテリアデザイナー)への転身中なのですが、決心したとき「アーティストにはなれないけど、デザイナーにはなれるかも」と思っていました。 理由は、デザイナーはクライアントの問題をデザインで解決することが仕事であり、そういう意味ではビジネス系の仕事と根本的に一緒、対してアーティストは圧倒的な才能がないとなれなさそうだったから。
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友人の成功

ついにNickが・・・と目頭を熱くしたのは、私だけじゃなかったと思う。

INSEADで出会ったNickはシドニー出身、MBA留学前は戦略コンサルタントで出張・残業が続く激務をこなしていました。 とてもチャーミングでおおらか、誰にでも愛される性格で、彼の周りにはいつも笑いが絶えませんでした。

MBAではMBA学生を卒業後に採用したい企業が卒業前にキャンパスに来て面接をし、採用通知を出していきます(オンキャンパスリクルーティングという)。 リクルートスーツを着た友人がキャンパス内を闊歩し、戦略コンサル・投資銀行を初めとする常時MBA採用している企業から留学前の2倍近い給料とボーナスをオファーされているのを見ると誰でも落ち着かなくなります(今のINSEAD後のキャリア・データはこちら。 卒業後の給料は平均€86,200、サインオンボーナスは€17,000。)。 多くの学生は多額の学費をローンで賄って来ているので、「3年だけ」、「自分が何がやりたいかわからないからとりあえず」と言って目の前に出されたオファーに目がくらみ就職していきます。 基本的に、ambitious(野心的)なhigh achiever(成績優秀者)ばかりなので、競争意識も働くのでしょう(→『MBAの同窓会』)。

そんな中、Nickはオンキャンパスリクルーティングにも行かず、「何かわからないけど、何か自分でビジネスをするんだー」とずーっと言っていました。 そして卒業後はロンドンのサンドイッチ屋でバイトを始めました。 私たちが卒業したのは2004年、2007年にバブルがピークに達するまで投資銀行がこの世の春を謳歌し、ヘッジファンドに就職した同級生は1億を超える年収を稼いでいました(こんな時代があったんです→『外資系戦略コンサル vs. 投資銀行』)。
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ブログ再開のきっかけ

Quipperという今大注目のベンチャーをご存知でしょうか?

2010年にロンドンで創業、モバイル上で学習コンテンツを提供するプラットフォームアプリの企業で、創業当初から狙う市場は世界、今年5月に日米英の投資家から£2.3MのシリーズA資金調達を行っています。

TechCrunch : DeNA共同創業者が立ち上げたQuipperは世界市場に向けたモバイルのeラーニング企業

ロンドンで創業、プロダクトは英語、メンバーも幹部は日本人が多いがイギリス人・メキシコ人・スリランカ人・ベネズエラ人など実に多国籍、インドにもチームがいて日・米・英から投資資金を集める・・・ 私が3年前に書いた『日本のベンチャーよ、世界を目指そう』

ベンチャーは失うものがないから初めから市場の規模が違う世界を目指せばいいのに

を地で行ってる会社です。

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GENJIでSUSHIと未来を考えた

ロンドンでは”SUSHI”が本当にどこでも見られるようになりました。 今ではどこのスーパーでも売ってるし、サンドイッチ屋でも売ってる。 どこでも「見られる」だけで「食べられる」わけじゃないんだけどね・・・
大手サンドイッチチェーンのPret A Mangerの寿司はシャリがあまりにも機械で固められすぎて落下させたらはずむ、との報告まであります(笑、→『ロンドングルメ – 持ち帰り寿司食べ比べ、落ちても崩れぬ固さに絶句』)。
基本的に、世界のSUSHI業界は、少数の本物志向レストランと多数のなんちゃってSUSHIに分かれており、前者は日系、後者は中国・韓国など非日系が経営しているという人が多いと思います(農水省がスシ・ポリス設立してましたね・・・→『なんちゃって日本食レストラン』)。
今日はカリフォルニア・ロールなど寿司ではなくSUSHIとして知られるロール寿司で有名なGENJIをご紹介。 このアメリカではお馴染みの寿司テイクアウェイ・チェーンは日系で、イギリスのManaging Director(社長)を私の友だちYくん(INSEAD卒)がやっています。

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アルザスの夏の贈り物

1ヵ月くらい前の出来事ですがフランスから小包が届きました。
開けてみると、とーっても綺麗な色をした3種類のコンフィチュール。
『フランス仕込みのコンフィチュール』で紹介したコンフィチュール(フランス版ジャム)のWebショップ“Le fruit de l’aurore”をやっている友人がストラスブールからアルザス特産、夏の果物を詰め込み直送してくれたのでした(→こちらの商品)。 ありがとう!!!
彼女のジャムはそんじょそこらのジャムとはひと味違います。
果物そのものの味が活きてるのは当然として、爽やかだったり華やかだったり、口の中に入れた途端、口の中全体が「ぱっ!」って輝きます。
もともと不思議な組み合わせが多かったのに、「白桃×生姜」、「杏×はちみつ×ピスタチオ」、「いちじく×ラムレーズン」etc. 片っ端から試してみたくなる新商品が増えてる(現在販売中の商品はこちら)。
現在のお薦めはカクテル「モヒート(Mojito)」にヒントを得た「パイナップル×ラム酒×ライム×ミント」だそう。

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クリエイターのレシピ – 2

昨日の続き。
Appleのスティーブ・ジョブスみたいなビジョナリーはどうすれば生まれるのか? イノベーターは生まれつきか、それとも学べるものなのか?という難題に挑んだのが『イノベーションのジレンマ』の著者、HBSのクリステンセン教授。 共同で革新的な企業を起した起業家3,000人と新製品を開発した500人にインタビューした結果が”The Innovator’s DNA”として発行されました(『The Innovator’s DNA』という本も出版されていますが、同タイトルでPDF指定して検索するとHarvard Business Reviewの記事が読めます)。
(クリエイターとイノベーターは厳密には違うんだろうけど、イノベーターはクリエイティブなアイデアを使って変革まで起せる人のことだと解釈してます。)
以下、要約。
イノベーターは左脳と右脳の両方を使い、新しいアイデアを生み出すために5つの”discovery skills”(発見のスキル)を研ぎすませている。
1. 連想のスキル
一見すると関連がなさそうな、違う分野からの質問・問題・アイデアを関連づけ連想させることはイノベーターのDNAの中心である。
経験や知識の幅が広いほど脳は多くの関連づけを行うことができる。 Appleのスティーブ・ジョブスが言うように「クリエイティビティーとは物をつなげること」。
連想のスキルは心の筋肉のようなもので他の発見のスキルを使うことで、より鍛えることができる。

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クリエイターのレシピ – 1

友だちから続々と「そう来たか!」というメールが届きます。 リアルで会った人以外には、ほとんど話してなかったからなー
自分としてはそんなに突拍子もないことしてるとは思っていないのですが(笑)、クリエイターやイノベーターにはどうやったらなれるのか、というレシピみたいなものについて書かれた記事をご紹介。
これを読んで「私にもなれるかも!」と思うか「私には無理!」と思うかはその人次第。
まず1人目は日経ビジネスオンラインのお気に入りコラム『新ローカリゼーションマップ』(*1)に出てきた米ZIBAの戦略ディレクター濱口秀司さん(→『「中国人はMUJIが好き」を解剖する』)。
*1・・・日本での社会人時代のほとんどをローカリゼーションと格闘しながら過ごした私には響くのです。 参照:『FeliCaがガラパゴス化した3つの理由 – 1』『日本の鉄道会社の事業モデルは海外でも有効か?』『世界のMurakami』

京都大学工学部卒業後、パナソニック電工(当時は松下電工)に入社し、研究所に配属された。 そこで研究開発に打ち込みながら、濱口氏はビジネスにおける2つのテーマを設定した。 1つは、質の高い意思決定を下すための方法論。 2つ目は、クリエイティブなコンセプトを生み出すための方法論。
1つ目のテーマは、スタンフォード大学で生まれた「デシジョンマネージメント」という方法論に辿り着いた。(中略)
2つ目のテーマは難題だった。 コンサルティング会社やアカデミックな分野を手当たり次第探ってみたが、成功事例の分析はいくらでもあったが、実際にどうすればクリエイティブなコンセプトが生み出せるのか、分からなかった。(中略)

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「好き」を仕事にしない理由

今週、昔の会社の先輩から届いたメールの一部。 思わず声をあげて笑ってしまいました。

ブログ見てるぞえ。 おめでとう!
昔、何かの拍子でソニー時代、ようこに「休日なにしてるの?」って聞いたら、「タイル集め」って言われたことをなぜだか思い出した(笑)

タイル集め・・・(笑)
よく覚えてますねー・・・ 自分でも忘れてた。
正確には「休日」じゃなく「長期休暇」だと思うけど、そういやあの頃は旅に出るたびにタイルを買っていました。 使う予定がないからいつしかやめちゃったけど度重なる引っ越しでも捨てられずにいまだに持っています。
タイル集めじゃ飽き足らず、黒のブラウン管テレビをスプレーで真っ白にペイントしてテレビの表面全体に青タイルを貼ったりしてました。
世界で一番美しい建築はイスタンブールのブルー・モスクだと思ってるくらいタイルが好きで、タイルを見にシチリアのCaltagironeやメキシコのPueblaまで行ったことがあります(両方ともタイル好きには息ができなくなるほど興奮する町)。
blue_mosque_interior.jpg

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