4月にやったオフ会(→『11時間マラソンオフ会』)の後、密かに「遠距離婚妻の会」という分科会が立ち上がっていました。 その名の通り、ダンナさんと長い間国境を越えた遠距離婚をしていた人たちの会です。 最近そのメンバーから全員がダンナさんのいる国で合流を果たしたという報告を聞いてとても嬉しいです。 よくキャリア相談を受けるのですが、「○○とxxとどちらがいいか」と聞かれても「知らん」です。 なぜ「知らん」かは後でまとめます。 でもどちらか、または両方の転勤や留学などで別居婚が続いていることを相談されると、(お節介を承知で)一緒に住むことを勧めます。 私のMBA同級生はみんな複数国を転々とした経験があるので非常によくある悩みなのですが、遠距離婚を選ぶ人は圧倒的に日本人より少ないです。 日本人は親の単身赴任を経験しているからか、会社の転勤命令にNOと言えないからか、留学や長期出張には家族帯同不可という意味不明な社内制度のせいか、特に子どもが産まれる前は遠距離婚を選ぶ人が多いですが、欧米人では1年以上の別居はほとんど聞いたことがありません。 結婚というのは自分の思考の単位を「1人」から「2人」に変えることだと思います(→『チームKの始動』)。 子どもができると驚くほど自分もパートナーも変わるので、その経過も楽しい(この「親になって1年、確かなことはひとつだけ」というタイトルのマンガ、いいですよー、オチが秀逸→“After A Year Of Parenting, Only One Thing is Certain”)。 でも、結婚当初から別居婚だと何も始まらないんですよねー。 家族になるという旅路のスタート地点にも立てない。 遠距離婚の末の離婚は両手で数えられないほど知っています。 『人生をどうやって測るのか?』でご紹介したHBSのクリステンセン教授の言葉。 人は目の前に時間がある時はつい「見える結果」が出るものに力を注いでしまう。 特にビジネススクール学生のように成果を出すことが大好きな人に、キャリアは短期間で昇進や昇給などで評価を得られる。 一方、家族関係に時間とエネルギーを注ぐことはもっと気長なものである。 子どもは20年経たないと「いい子に育てた」と言えないし、毎日の生活の中で妻との会話をおざなりにするのは容易い。 他者より抜きん出ようと頑張る人にはキャリアに過大投資し、家族に過小投資する傾向がある、例え家族との息長く親密な関係が絶え間ない幸せな泉であったとしてもだ。 キャリアがどうでもいいとは思いませんが、家族という一番大事なものを犠牲にしてまで追うほどの価値があるものでもないと思います。 というよりむしろ、おそらく「キャリア」とか「成功」という言葉を狭義に捉えすぎているのかも。 人に雇われるだけがキャリアじゃないし(実際、私のMBA女友達はフレキシブルなワークスタイルを得るため独立する人多数→『女性とグローバルキャリア』)、経済的な成功が幸せにつながるわけでもありません(→『超富裕層の悩み』)。 「企業に属する」という働き方、「住みたいところに住む」という生き方、「家族と一緒にいる」の3つがミスマッチを起こしている場合、私だったら体制側・環境を変えようとはあまり思いません。 自分がその状況に対応できるように変わるのが一番簡単だし(→『駐妻・現地妻の憂鬱』)、個人が変わって、変化する個人のプレゼンスがだんだん大きくなって時代が動くものだと思うから。 結果として夫婦どちらかが会社を辞めざるをえなくても家族は一緒がいいです。 もちろん辞めてもそれでキャリアは終わりじゃありません、ひとつの山を下りたらまた次の山を上ればいいんだから(→『キャリアの下り方 – 1』、『 – 2』)。 これからの時代はむしろ変化への耐性をつけた方がいいと思うし。 ともあれ、ダンナさんと合流された遠距離婚妻の会の皆さん、おめでとうございます。 キャリア相談に対する答えも書こうと思っていたのに時間がなくなったので次回。
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